つかの間の逃亡

我が家の門扉はリモコンで開くのですが、時々どういうわけか開けっ放しになっていることがあります。

据え付けてくれたおじさんはいつも片手にワインのビンを持っての作業だったからでしょうか?

今夜も夕食の後、雨戸を閉めようとして、フト気がつくと門が開け放たれていました。

すぐにKenとHanaの存在を確かめましたが、どうやら外へ行ってしまったようです。

ほうっておいても朝までにはちゃんと戻っているのですが、

何かの拍子に門が閉まってしまうと今度は入りたくても入れません。

実際何度か、木戸口の外で、私が玄関を開けるのを辛抱強く待っていたことがあります。

彼等は決して悪さはしないし、おとなしい犬たちなのですが、

犬を怖がる人にはそんなことはわからないでしょう。

怖さがあまって攻撃されることもあるだろうし、なれない道路に出て

危ない目にあうこともあるでしょうから、真っ暗な道を探しに出かけました。

たいていご近所の大工さんの家の犬をたずねに行くか、

私たちと散歩するコースへ遊びに行くのですが、先ずは道路側を見に行きました。

もちろん[けーん、はなー]と呼びながら。

うしろからPaoloもやってきました。

古いウエスタンのフィルムを見ていたのですが、私が帰らないので心配になったのでしょう。

「あなたが門をちゃんと閉めないからよ」と憎まれ口をたたき始めた頃、

白いものが目に飛び込んできました。

きっとわたしたちの呼ぶ声を聞いた所から全速力で走ってきたものと思われます。

息をぜいぜい言わせながらわれわれについて家に帰りました。

ほんとはもう少し遊んでいたかった事でしょう。

でも、これで私は安心して眠れます。

Keiko

italia-keiko.net

1985年、ローマに恋をして住み着いてしまった私。でも人の生活はどこでも同じ。 泣き笑いはどんな言葉を話していても同じ。だったら楽しく生きたいね。

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