イタリアに移り住んで、初めて日本の良さがわかった気がします。
おそらくずっと日本に住んでいたら、すべてが当たり前で、
日本のありがたみに気づかずにいたことでしょう。
もしかしたらずっと生活に追われて、今のようにネットで世界状況を追うこともせず、
本当の情報を知ることもなく、お仕着せのニュース番組が言うままに、
お上のおふれに疑問も持たず、あくせく暮らしていたことでしょう。
嫁に出て、初めて実家の良さがわかるのと同じで、
日本を離れてやっとその良さが見えてきたし、
また、これは今の時代に生まれた幸運で、
様々な情報が、その気になれば即座に手に入る時代。
今日のタイトル お漬物も、日本にいたら何気なく買って食べていたことでしょう。
それが、発酵食品の優れた食材であることを知り、
それを手に入れるためにまるまる1年をかけたということも、
ありがたみに拍車をかけていると思います。
まず、なんといっても糠が手に入りません。
北イタリアのポー川沿岸ではお米の栽培をしているので、
知り合いの農家でもあれば、手に入れることができるかもしれませんが、
そういう つてのない身としては、
まず、玄米をスーパーで買ってきて、
そうそう余談ですが、Paoloが約40年前に健康食レストランをやっていた頃は、
玄米の使用が禁止されていて、玄米は飼料としてしか販売されていなかったそうです。
それが今では普通の白米よりも高価になっています。
なぜ、ひと手間省けるはずの玄米が白米よりも高価なのか全くもってわかりません。
とにかく、その玄米を日本から取り寄せた精米機で五分づきなどにして、
その際に出る少量の糠を冷凍して貯めておいたのです。
糠は新鮮な程よいということですが、私にはこれ以外の方法は見つかりませんでした。
約1年かかって、やっと1kgを超える糠が用意できたし、
昨年豊作だったきゅうりに気を良くして、今年も夏野菜の栽培を始めました。
今年はかつて諦めていたナスにもチャレンジしました。
ナスはとっても難しくて、その昔 数えるほどしか収穫できなかったので
ずっと諦めていましたが、これも素晴らしいYoutuberのおかげで、
根本的な作り方を学ぶことができました。
おかげで、今のところ順調に収穫できています。
こういうい夏野菜を、ぬか漬けにして毎日頂いています。
子供の頃からお漬物は好きでした。
母もぬか漬けをしていました。
友人がイタリアに来るときには、必ず何がしかの漬物を頼んで持ってきてもらいましたが、
やはり、出来合いのものではなく、ナスの浅漬が食べてみたかった。
長年の夢が、ようやく叶いました。
長ナスと丸ナスを栽培していますが、
主に長ナスをお漬物に、丸ナスはその他の調理用にと思っておりましたが
丸ナスも、切ってつければ半日から一日で美味しくなります。
他には、きゅうり、人参、小カブ、大根。
そして、意外にもセロリのお漬物がとっても美味しいことを知りました。
捨てづけというのでしょうか、ぬか床を育てるときに、
クズ野菜をつけて捨ててしまうのですが、
その折にセロリを入れて、興味半分に食べてみたら…
とっても美味しかったのです。
今では我が家の定番になっています。
とにかく、離れてみて、無くしてみて
初めて親のありがたみがわかるということです。
長い道のりだったのですね!
私は当たり前だと思ってしまっている側で、ひたすら恐縮中です^^;
糠の壁も野菜作りの壁も高かったのに、一歩一歩乗り越えたのは素晴らしいです。
糠を貯めておくなんて気が遠くなっちゃいますよ。
こういうの、食いしん坊万歳!、、と言うでしょうか?(^^)
まさしく仰せの通り「食いしん坊万歳」です。(笑)
すごい!一年がかりのぬか漬け!!僕も大好きです!!!
Kotaroさんも、食いしん坊だし何よりお料理お得意ですものね。
ぬか床だけじゃなくて、つける野菜も自家製というのが嬉しいです。