FCO~家路へ

FCOと言うのはローマ・フィウミチーノ空港の空港コードです。

ベルリンのテーゲル空港でLiciana とまたビールを飲みながら他のメンバーが来るのを待ちました。

この空港は小さくてあまりお店もないし・・・そうそう今回の旅で気づいたこと!

なんと今やカレンダーは過去の遺物となりつつあるようです。

ローマを経つ時にポーランド人へのお土産にと思い、ここベルリンでもおみやげにとさがしたのですがお店の方がまず見せるのはいわゆるダイアリー。

「壁にかけたり卓上に置くタイプ?ああそれならありません。」答えはイタリアでもドイツでも全く同じでした。

そりゃぁ、今はスマホがあるけれどやっぱりなんとなくカレンダーを見つめたりさっさとめくって数カ月先の予定を立てたりそういう動作そのものがなくなってきているということでしょうか。

かつて町中の喫茶店がないと知ったときと似たショックを覚えました。

 

ここはすでにチェックインして指定されたゲートに来たところです。

2箇所飲食店があるだけで、ガランとしています。

しかも!!!

チェックインしたときには40分ほど早めの出発だと言っていたのにゲートに来るやいなや30分待ち、それが1時間になりやがて1時間半。

なにもないところで私はスマホでゲームをしているからいいけれど他の方々はただうろついたり、何か飲んだり、飽きなくおしゃべりを続けていました。だから私は皆の荷物番。(笑)

やっと空港のバスで機体の下に着いたらそこでまたしばらく待機、なぜならオーバーブッキングで数名の席がないのでした。

あとで聞いたら前日の便がキャンセルになって今日はその人達も乗り込んだそうで、乗客数が少ないと燃料費節約のために欠航することがあるのだそうです。くわばらくわばら。

ですから行きとは打って変わって満席。

窓際にお嬢ちゃん、通路側にもお嬢さんの真ん中の席でした。

座って少し経ったら後ろの方から「Anna、are you OK?」という声。今回はAnnaさんという名に縁のある旅でした。^^

隣の少女が「うん、だいじょうぶ。」

今度は右隣のお嬢さんがAnnaにティッシュを差し出しました。彼女は更に横の列の友人たちと「ちゃんとスマホを機内モードにしたわよ。」とイタリア語で話しています。

どうなっとるんじゃ?

イタリア人の方に(少女の方はアングロサクソンでイタリア人でななさそうとすぐに分かった)「席を替わりましょうか?」と聞いたら首を横に振るのでそのまま。でも、しばしば心配そうにAnnaを覗き込んでいる・・・

そう言えばさっき後ろから呼びかけた人がいるのだからもしかしておかあさん?と思って「ママはどこにいるの?」と聞いたら「ひとりたびなんです」 「あらぁ、あんたは強い!」という感じで私の英語ですからあまり難しい話もできずそうこうするうちにやっと離陸体制に入りエンジンの騒音が高まりました。

で、思わず私はAnnaの手を掴み水平飛行に入るまでずっと握りしめていました。それを見て隣のイタリア人女性も安心した様子。

でも2時間そのままというのもなんだし、(笑)子供の頃に遊んだ指相撲をして笑いながら手をもとに戻したら「ありがとう」と言ってくれました。いい子ねぇ。^^

更にしばらくするとさっき声をかけたらしい若いイタリア人女性がやってきて彼女の隣の席の人と席を交換してもらうように頼んだからと言ってAnnaは後ろの方へ移動。

そのときにもう一度「離陸の時に手を握ってくれてありがとう。」とお礼を言ってくれたのでした。本当にいい子!「Good luck」と声をかけて別れましたがあとは時々彼女たちの声が後ろから聞こえてきてホッとしました。

どうやらその子はどんな事情かわからないけれど(おそらくは親戚を訪ねに)ローマにひとりで行くのだけれど空港で知り合った英語が堪能なイタリア人の女性に親御さんが宜しくと頼んだそうで彼女も責任を感じいていたようです。Annaちゃんはドイツ人らしくそのイタリア人にドイツ語を教えていました。

3人がけの真ん中の席でまんじりともせず2時間を過ごし、やっと機はフィウミチーノに到着。荷物を受け取り友人が預けていた車の駐車場の人がミニバンで迎えに来てくれて(最近はそういうサービスが充実しています)やっと家路につきました。

またしても帰宅したのは3時半。今回は本当に強行軍でした。

おかしいのは帰宅したら息子がお皿を洗っている最中でした。しかも私が帰宅することを伝えていなかったのでドアを開けて入っていったら(洗い物の水の音で車の音なども聞こえなかったらしく)飛び上がるほどびっくりしていました。(笑)

息子も遅い番の仕事を終えたあと友人宅に置いてきた機材を取りに行ってその時間になったらしく私もそんな時間に息子がおきているとは思いもせずお互いに嬉しいサプライズでした。

そして!

簡易物干しには2枚の白いYシャツが!

はい、しっかり洗濯もしていたようです。(喜)

ということで今回は出発前から皆様に色々ご心配をおかけしましたが全て無事に事は済みました。あえて言えば一鉢枯れてしまったのがありましたが許容範囲ですよね。^^;

 

Keiko

italia-keiko.net

1985年、ローマに恋をして住み着いてしまった私。でも人の生活はどこでも同じ。 泣き笑いはどんな言葉を話していても同じ。だったら楽しく生きたいね。

FCO~家路へ」への12件のフィードバック

  1. 充実した旅が終わりましたね
    良かったね

    機内でも退屈することも無く(笑)
    Keikoさんは やっぱり優しい 隣り合わせたお嬢さんの手を握ってあげるなんて!! わたしなら きっと ためらっちゃうわ。 変なおばさん って思われても嫌だなんて。
    その子も良い子ね。

    陽介くんも何の心配も無いわね( あはは それはわかっていたけれどね・・・わたしには )
    鉢は残念だったけれど 良しとしましょう。

    1. ですね、結構充実した旅だったかも。
      連絡だの突然バス車内での集金だの不愉快な面も多々ありましたが、まぁ良しとしましょう。^^

      機内ではただじっとおとなしくしていました。隣の子が行ってしまってからは。ま、2時間ちょっとですからね。

      はい、息子もそう言えば一人暮らしを3年ほどしたんですものね。私が子離れしなければね。(笑)

  2. そんな早くなったり逆に急に遅くなったりするものなの?
    ま、急に早くなるよりはいいね。

    オーバーブッキング!
    トルコで痛い目にあったから身震いするわーーーー
    あわや添乗員さんと二人で(本当は私だけなんだけど)イスタンブールに残らないといけなかったかも。
    無理やり機内に私を押し込んで(席はあったのよ!!!!)添乗員さん一人残って次の日の飛行機で帰ってこられたの、本当に感謝だわ。

    強行軍でしたね。
    若い人は3時半なんて宵の口なのかしらね…
    お互いサプライズ、久しぶりだったし嬉しかったでしょうね~

    いろいろあったけど、いい旅だったわね、よかったね~

    1. ヨーロッパ内の飛行というのは国内線並みの感覚なのかもね。
      最初は故障が見つかったのかと思ってたんだけど・・・

      最前列1列がビジネスクラスになってたんだけど、そこにはお客さんが一人だけ。結局オーバーブッキングだった方が3人そのビジネスクラスに。我々と同行した中にはパイロットが3人いてその中のひとりは自分がパイロットだからと言ってビジネスクラスに移ったみたい。(笑)

      発信までずいぶん時間がかかって後ろの方ではイタリア人客たちがスタッフが困っている様子を実況中継風に笑わせてくれていたわ。イタリア人はいつどういうときにも風刺を忘れないみたい^^

  3. お帰りなさい❣️

    >カレンダー
    日本だとまだまだ色んなのが売られてるのにね。
    いくらスマホがあっても、やっぱり紙のカレンダーに予定を記入しないと不安な私です^^;

    Keikoさんのさりげない優しさにその娘さんも緊張がほぐれたでしょうね。
    目に見えるようです。

    お留守番しっかりしてもらえて嬉しいですね。
    してくれる人がいないとちゃんとできるのですよ。
    普段は甘えてるのね。
    これで次回からは何の心配もなく出かけられますね^^

    1. カレンダー、行きつけのお店でも毎年まだ配ってくれているのですが、おしゃれな卓上用が姿を消しつつあるようです。

      >してくれる人がいないとちゃんとできるのですよ。
      普段は甘えてるのね。
      まさしく!ま、こっちも当てにされて喜んでいるところもありますが(笑)

  4. 案ずるより産むが易しっていい諺ですよね?ふふふ。
    でも最後までやらせずにKeikoさんは干してあったシャツに嬉々としてアイロンをかけたのでしょう?
    それにしても行きも帰りも3時だ4時だって私だったら数日間はへこたれていると思いますがKeikoさんはどれくらいで平常運転に戻れたのですか?

  5. >でも最後までやらせずにKeikoさんは干してあったシャツに嬉々としてアイロンをかけたのでしょう?

    見てた?(笑)
    そのとおりです。
    妙に目が冴えてしまってアイロンかけてから寝ました。^^;

    時差はないはずなのにね、流石に堪えました。
    ちょうどその頃こちらでは(おそらく日本でも)最高に暑い日40度近い日が続いていたので約2週間ちかくソファでゴロゴロの暮らしでした。

    先週末から急に気温が下がったので月曜火曜の2日にわたるコンペには友人の代理で出ましたがまた今日から暑いし、グータラ生活を始めます。えへへ・・・

  6. ヨーロッパ内の移動は我々の感覚とは違うのでしょうね。
    地続きで他の国があるって良い事も難しい事もある。
    日本人には想像付かないな。
    40度!
    さすがにこちらではそこまではないけれど湿気が違うからね~~~
    陽介君の面倒を見るのはKeikoさんの楽しみでもあるんだからお嫁さんに渡すまで頑張ってね(^^;

  7. 大体どこへ行くにも飛行時間は2時間ほど。
    国内旅行の感覚だよね。^^

    >陽介君の面倒を見るのはKeikoさんの楽しみでもあるんだからお嫁さんに渡すまで頑張ってね(^^;
    あはは・・・そうかも
    私はぐーたらだけど、ことYoskeのことになると暑くても眠くてもアイロンがけをいとわないからね。Paoloがやくわけだ。あはは・・・

  8. カレンダー、ないのはイタリアと、ドイツだけじゃありません。
    今回、フランスでも、スイスでも、カレンダーなかったですよ。

    帰宅して、息子さん、ちゃんと家事!ナイス!!
    うちは、私達の帰国に合わせ、子供が引っ越して
    出て行ったので、もう~~大変です。

  9. えへへ・・・この匿名さんどなたかすぐわかっちゃった。
    で、カレンダー探したのはまさすく匿名さんのためだったんです。
    毎年タイの素敵なのを送ってくださってるから。

    >私達の帰国に合わせ、子供が引っ越して出て行った
    アララ、それは大変。
    ご夫婦を二人っきりにしてあげようという心遣いでしょうか。
    お宅のお嬢様たちしっかりなさってますからね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください