真っ白な霧に包まれた森に足を踏み入れた。

前も後ろも乳白色、空気の息遣いが伝わってくる。

大きな木のシルエットがぼんやりと見えるだけ。

何層にも積み重なった霧の中、

太陽でさえ、その威容が届かない。

鏡ほどの輝きもない。

静寂というものが目に見えるとしたらこんなものかなと思う。


一瞬、霧が晴れた。
さっきまでの幻想はどこへ行った。


霧の朝

霧の朝