出たっきり邦人 1663 私のイタリア人考

■□■□出たっきり邦人・欧州編・20190903 1663 ■□■□■

      〓ローマの田舎町から〓

私のイタリア人考

今回は全く私の個人的な印象、感覚でお話します。

私の考えるイタリア人感。

私が出会ったイタリア人たちの気質。特に南北の違い。

こういった内容で、なんの統計にも資料にも基づいたものではありません。

ですからくれぐれもイタリア人に対する先入観にしないようにお願いしておきたいと思います。

あくまでも、そういうこともあるのかぁ、そうかもしれないなぁ。

程度にとどめておいてください。

イタリアも南北に長細い国なので、「イタリア」人とひとくくりにはできない面もあります。

大体どこの国の人達も、その国の北部に住む方々と南部に住む方々にはそれぞれの特徴があるように思われます。

大雑把に言って、北部の方々は働き者で几帳面で言葉少なで…

南部の方々はおおらかで明るくてのんびり屋さんが多い…と言うような。

これはおかしなことに、例えば南フランスはイタリアの北部に位置するわけですが、

その南フランスの人々の気質はどとらかというと、

南イタリアの人々の気質に似ていて、イタリアの北部の人々の気質は

フランス北部の人々に近いのではないかということ。

ローマがそういった面でもイタリアを二分する堺になっているように思います。

もう少し詳しく言えばローマのあるラツィオ州は北部はウンブリア州とトスカーナ州とに隣接していますが、その州境あたりが堺になっているように思います。

これは私の実体験ですが、若い頃はよく連れ合いと車やバイクで遠出をしました。

車に乗っているとつい眠気をもよおす私は半ば眠った状態のことが多いのですが、目を閉じていてもラツィオ州をでた時にそれがわかるのです。

なぜなら道路の凸凹がなくなるから。(笑)

ラツィオ州以南の道路事情はものすごく悪くて凸凹だらけですが、

ウンブリアやトスカーナに入った途端に平坦になり揺れが少なくなります。

つまり、ウンブリアやトスカーナ以北では人々が真面目に道路のメンテナンスをするということ。

うちの近所などでは穴ボコだけにタールですかアスファルト?あの黒い物質を流し込んでスコップの背でならしてというような付け焼き刃的にもほどがある程度の補修しかしません。

何十年に一回というような範囲で本格的な補修が行われますが、多くの場合、既存の道路上に更にアスファルトを重ね塗りするだけなので、どんどん路肩やマンホールの周辺がおかしくなってきます。

あ、なんだかイタリア人感と言うよりは道路事情になってきましたね。(汗)

南イタリアでは市道でもまだ未舗装のところがあったりします。

こちらの制限速度は高速道路130km/

国道90km/h、県道・市道70km/h、住宅街50km/hが標準です。

でも、未舗装で70km/hでは走れませんよね。

では、話を人に戻して。

ローマは人種のるつぼです。

イタリア中から人が来るし、外国からもたくさん。

そのローマ人がよく口にする言葉は「Non mi frega niente.

「関係ねーよ。」「気にしないね。」と言ったところでしょうか。

この言葉を聞くとちょっとさみしくなりますが、どうしようもない問題もたくさんあるのでなんとも言えません。

でも、ローマ人が冷たいんじゃなくてこちらの家庭の事情だの健康の問題などを話すとそれはよく耳を傾けてくれ、必要に応じて力づけたり慰めてくれたりします。

かれこれ30年近く前にミラノへ合気道の集会があって行った折、友人の運転する車が高速の出口で事故ってしまい立ち往生したことがあるのですが、朝の通勤時間だったこともあるのでしょうが、ミラノの人たちの運転する車、一台も止まってくれませんでした。

やっと止まってくれたのは、ナポリから来た、仕事の都合でそのあたりに移り住んでいるひとだったのが印象に残っています。

彼は我々を病院へ連れて行ってくれました。

ミラノではその頃から納税カードの発行などが機械でできて、商業的にも繁栄しているし、ファションの都、情報の発信地であり、人はお行儀が良いのでしょうが、余り他人事には入り込まないようにしている感があります。

そして、それで良いのでしょうが、なんだかんだと興味を示してくれるこのあたり(ローマ県の南端)に住んでいるとちょっと物足りなく感じます。

ナポリではひったくりなどの事故が多いし、交通事情も悪く街も混沌としていますが、人はえてして人間味豊かです。人を騙そうとする人も多いようなのですが、それは商人たちなのかなぁ?

更に、驚くなかれ、ごみ問題がなかなか片付かないナポリよりももっと南(特に長靴のかかとの方)へ行くと街はぐっときれいになります。

イタリア半島は南から文明化が進んできたので南の方は古い歴史を誇る街が多いです。

ですから重厚な建物も多く、きれいな石畳なども残っていて景観がきれい。

そして、それだけではなく清潔なのです。

掃除がゆきとどいていてゴミなど見当たらないのです。

やはり良くも悪くもナポリが特別なのでしょうか?

今回はイタリア人を語ると言った割にはあまりにも大雑把な話に終わってしまいました。またの機会にもっと具体的なエピソードに沿ってイタリア人をご紹介したいと思います。

そしてここで、しばらくサボっていたレシピの再開。

本格的なラグー(ボロニェーゼとかミートソースとも呼ばれる)をご紹介しましょう。

材料は、ミンチ(合い挽きでもいいし、牛・豚・鶏肉、お好きなもので。)

人参、セロリ、好みによって玉ねぎ、にんにく、鷹の爪、

トマトピューレもしくは湯剥きしたトマト(缶詰でも良い)赤ワイン。

分量は適当にやるのであえて書きません。

まず、例に寄ってにんにくオイルを作って頂き、そこにみじん切りの人参、セロリ等を入れて炒め煮にしたところにミンチを加えます。

ミンチもすっかり色が変わるまで炒めて、まず赤ワインをたっぷり、すべての具が隠れるほど注ぎます。少し煮立ったら弱火にしてそのワインがなくなるまで煮詰めます。

次に水を、やはりすっかり具が隠れるほど足し、その水気が無くなるまでじっくりと弱火で煮込みます。

時間があればもう一度これを繰り返してください。

次にトマトピューレを加えて塩を加え、(煮詰めるので若干薄めに)適当な濃度になるまで煮詰めます。トマトの水気が飛んでとろりとしてくればいいでしょう。

薬味はお好みでいいと思いますが、こちらでは一般に、オリガノ(オレガノ)、バジリコ(バジル)、ノーチェ・モスカータ(ナツメグ)、アローロ(ローリエ)といったところでしょうか。粉状ならそのままで、葉状なら私は最後に取り除きます。

スパイスはみなはじめに入れますが、バジリコの新鮮なのがあれば仕上げにもう一度装飾を兼ねて足します。

ちょっと時間はかかりますが、その値打ちはあります。

ミンチも柔らかくなるし、しっかりと味も染み込んで最高です。

どうぞお試しください。

ただし、もう少し涼しくなってからね。(笑)

 

 

Keiko

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